バース・オブ・ネイション 原題 The Birth of a Nation

2回目です。バース・オブ・ネイション 原題The Birth of a Nation。
タイトルが1915年に撮影されたKKKの宣伝無声映画と同じタイトル。映画撮影技法の基盤とされたらしいのですが、内容がこれって(汗)
映画学校で教材にも使われているらしいのですが、そのことにスパイク・リーは反対し、教授の資格を奪われそうになったらしい。
そんなアメリカにおいて、今回のこの映画の監督、脚本、主役、制作の4役のネイト・パーカーは、意図的に同じ題名にしたとのこと。アメリカの人種差別主義に対する皮肉を込めたと言っていますが、内容はそれ以上の訴えをしているかのようです。根深いものがあります。
ナット・ターナーは聖書を読み、知的で、神への信仰が深い奴隷。
当時、奴隷を治めるために聖書箇所は奴隷主達によって引用されていた(ある意味悪用)
ナットの奴隷主は借金返済のために、ナットをニグロプリーチャーと立てアメリカ巡業に出るが、その先々で、ナットは自分よりももっとひどい虐げを受けている奴隷達の姿を目の当たりにする。暴行を受ける妻、同胞達。怒りが頂点に達したナットに、ある一箇所の聖書のことばが目に入り、、、。

と、以上を踏まえて観ましたが、やはり悲しすぎる。
ある程度の脚色はありますが、実際の歴史はこれ以上だったと思います。
スコセッシー監督の「沈黙」を観た時(原作も読みましたが)、自分だったらどうしていただろうと考えさせられましたが、こんなことがあってはならない、ただそれだけを願うばかりです。
私達の歌っているゴスペル、黒人霊歌がどこから生まれてきたのか。やっぱり見ておいたほうがいいかなと思います。ちなみに、目を背けたくなるような残酷なシーンがたくさんありますので、観る方は注意してください。
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