カラーパープル〜Color Purple

ゴスペルを歌うきっかけNo1映画「天使にラブソングを」の主役を演じたウーピー・ゴールドバーグが、映画初出演にして主役を演じた「カラーパープル 」を紹介します♬


原作はアフリカ系アメリカ人女性作家アリス・ウォーカー。彼女は、この物語を親や祖父母達から聞いた体験を元に書いたそうです。映画はスティーブン・スピルバーグが監督で1985年公開。アカデミー賞10部門でノミネートされた名作が、最優秀賞を受賞できなかったのには色々な説があるようですね。音楽は大御所クインシー・ジョーンズが担当。ちなみに、スピルバーグ作品の関連映画として「アミスタッド 」もお勧めです。


舞台は1900年代初頭の南部ジョージア州。奴隷制廃止から数十年経っていますが、南部ではジム・クロウ法によって差別はまだまだ根強く残っていました。黒人は奴隷として働き続けなければ生活ができなかったり、また、自由になったとしても小作人として貧しい生活を強いられたりと、彼らの状況にはまだまだ大きな差がありました。


ウーピー・ゴールドバーグ演じるセリー。「天ラブ」とは違って抑えめの演技がとても良いです。彼女は父親に強姦され14歳までに2人の子供を産み、その後も父親から強姦され続け子供の産めない身体になります。その後、ほぼ家政婦同然として”ミスター”と結婚。暴力に耐え、ミスターと子供達に仕え続ける毎日が続きます。幼い頃から容姿を馬鹿にされ、度重なるDVによって力に屈することを当たり前として生きている彼女は、自分に自信もなく、彼女のアイデンティティーは奴隷のようです。

最愛の妹ネッティは父親から逃げ、セリーの元に来ますが、ミスターからも犯されそうになり、セリーに手紙を書き続ける事と再会を約束し逃げていきます。


ミスターの息子嫁で気も腕っ節も強いソフィア。オプラ・ウィンフリーが演じていましたが、これがまたいい演技。ソフィアは子供の頃から、世の中や親や親戚から自分を守るために(きっと性的虐待だと思います)腕力や知恵を身につけ生き抜いてきました。しかし、自分の子供が市長の妻に奴隷として取られそうを見ると、いつもの習慣で、その強さゆえに白人の市長を殴ってしまい8年間牢獄に入れられます。牢獄の中で奴隷としての生き方を徹底的に叩き付けられたのでしょうか。以前のソフィーとは正反対で正気を失い、片目が半分潰されて出所しました。出所後、市長の家の奴隷として働きます。


ミスターや男達の憧れ、酒場のブルース歌手、シャグ。人生を自由に生きています。男達は美しく歌も上手い彼女に魅了されますが、影で、もしくは公でも彼女を売女として罵り、嘲ります。それを知りながらも強かに男を利用し生きる彼女に対し、牧師で厳格な父親は彼女を勘当同然。彼女が会いにきても無視をし続けます。ある日、彼女は不摂生がたたり病気になり、ミスターの家に転がり込んできて、セリーが世話をすることに 。そしてセリーとシャグとの間に女同士の友情関係が芽生え始めます。


この3人の女性、このまま決して不幸なまま終わりません。

奴隷制が色濃く残る時代に、女性で、黒人で、そして様々な方法で戦い、傷つき、耐え、愛し、力強く生き抜きます。

どん底にいる時でも、「神が共にいてくださった」というセリフが節々に出てきます。

セリーは、今まで散々言われた嘲の言葉に対し「黒く、貧しく、醜いけど・・・私は生きている!生きている!」と、自分自身に宣言し、真の自由を手に入れます。彼女の新しい人生が始まるのです。


私の特に好きなシーンは、最後の方でシャグがソフィーの酒場で客相手に歌っている時、近所の父親の教会から聖歌隊のゴスペルが聞こえてきます。風に吹かれてきたのでしょうか〜〜。

それを聞いたシャグはブルースを歌うのをやめ、そのゴスペルを歌いながら酒場から出て教会に向かいます。しかもバンドや客を全員引き連れて。

そして教会の中に入り、牧師である父親に「お父さん、罪人にも魂はあるのよ」と言って抱きつきます。そんな彼女を抱き返し、シャグは喜びの涙を流すのです。聖書の放蕩息子ならぬ、放蕩娘が帰ってきた!しかも大勢引き連れて!もしくはサマリヤの女でしょうか。

父の元に帰ってきたたくさんの人々。牧師である父も、神の赦しの愛を身をもって体験したのではないか、と思いました。教会ではみんなで賛美を歌い、手を叩き、踊ります。なんと天が喜んだだろう!そう思うと嬉しくなって、思わず立ち上がって一緒に歌ってしまう、そんなシーンでした。


その時に歌っていた曲がこれ。アンドレ・クラウチの曲だそうです。


「God Is Trying To Tell You Something 」


Yes,~~~yes, yes, yes, Lord, Oh, my soul says yes

Speak, Lord, speak to me….


If I were you, I would say yes, speak, Lord. Speak to me.

Oh, Speak, Lord. Won't you speak to me?

I was so blind, I was so lost until you spoke to me

Oh, speak, Lord. Speak, Lord. And hear my mind,

Oh, with your word, heal my soul

Oh, speak, Lord. Speak to me. Speak, my Lord.

I love you, Lord. Save my soul


Can't sleep at night and you wonder why

Maybe God is trying to tell you something


Crying all night long, something's gone wrong

Maybe God is trying to tell you something


Oh, you can't sleep at night and you sure wonder why

Maybe God is trying to tell you something


Trying, trying, trying, trying, I'm trying…


Maybe God is trying to tell you something…


Lord, He's got to tell you something

Lord, He's got to tell you something.

Maybe God is trying to tell you right now, right now


I'm gonna praise your name

I praise your name

Speak to me, Lord

Maybe God is trying to tell you something right now, right now,

Right now

Thank you, Lord

Maybe God is trying to tell you something right now

Right now, right now. Thank you, Lord..."


「神はあなたに何かを伝えようとしている」

注)”あなた”は神のことで、” ”がついていないあなたは、この歌を聴く皆さんのことです。


Yes、主よ、ああ、私の魂は「はい」と言います。

話してください、主よ、私に話しかけてください…。


もし私があなたなら、話しかけます。

主よ、話してください。私に話して。

ああ、話してください、主よ。話してくれませんか?

私は盲目でした、”あなた”が私に話しかけるまで私はさ迷っていました。

話してください、主よ、私に話しかけてください…

そして私の心を聞いて、ああ、”あなた”の言葉で、私の魂を癒してください。


主よ、私は”あなた”を愛しています。私の魂を救ってください。


夜、眠れないのになぜだろう。

多分、神はあなたに何かを伝えようとしている。


一晩中泣いて、何もかもうまくいかない。

多分、神はあなたに何かを伝えようとしている。


ああ、あなたは夜眠ることができません、心からなぜだろうと思います。

多分、神はあなたに何かを伝えようとしている。


伝えようとしている、、、、、、


私は”あなた”の名前を讃えます

主よ、私に話しかけてください

ありがとう、主よ

たぶん、神は今あなたに何かを伝えようとしているのでしょう

今、ありがとう、主よ...


******


ゴスペル、、、繰り返し、そしてシャウト!

試練の中でこそ神の声を求め続ける。

沈黙される神の声をあきめないで待ち続ける。「語ってください」と。


なんと時間がかかった事でしょう、、、。でも、彼女は父の家に帰ってきました。帰るに値しないと思っている者でも、背き続けている者でも、権力のない者でも、手を広げて抱き寄せてくださる神の元に。


そしてその後ミスターは、本当に大切な事を思い出して心を新たにしたのでしょうか。今まで貯めていたお金を、セリーには何も言わず、ネッティのために移民局に払い、セリーとネッティは何十年ぶりに涙の再会します。そしてネッティと一緒に暮らしていた、セリーの離れ離れになっていた子供2人とも再会できるのです!



この映画を初めて見た当時の私は10代半ば。今、映画を観なおしてみると、文化、音楽、そして聖書の内容を知らずに理解していなかったシーンがなんと沢山あったことに気づかされ、より共感し教えられる事がたくさんでした。信じる者は救われる。私を価値のある人間だと言ってくれる。そして真の自由を生きる!励まされました〜。


余談ですが、いい人イメージなダニー・クローバが悪い夫役を演じていたり、レイ・ドーン・チョンや若き日のローレンス・フィッシュバーンが出演していたのも新鮮でした。ぜひ、原作も読んでみようと思います。Thank you Jesus!


“Speak, for your servant is listening.” 1 Samuel 3:10

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